SX-70 FOREVER BLOG

ハッセルブラッドに恋をした

〜ハッセルブラッドに恋をした〜 マガジンの種類と特徴

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さて。

レンズ、ボディときたら
次はマガジンをやらないわけにはいかないのであります。

というわけで今日はマガジンのお話です。







マガジンチェンジ=フィルム交換


写真を撮っている途中、ふと
「あぁ、ここはカラーじゃなくて白黒フィルムで撮ったら、かっこいいなー」とか
「暗くなってきたからもっと高い感度のフィルムを入れたいなー」とか
思ったことありませんか?



普通、フィルムカメラは、
一度入れたフィルムを最後まで撮り終えないと次のフィルムへ交換できません。

フィルムを変えたいと思った時は
我慢するか、入ってるフィルムをむりやり撮り終えてしまうか、または残り枚数が途中でも巻き取ってしまうか、
でもしないと上のような望みは叶いません。


しかし、ハッセルブラッドは普通のカメラとはひとあじ違います。


なんとマガジンを撮影途中でも交換できてしまうので、
予備マガジンを持っていれば、いつでも別のフィルムにチェンジすることができます。


この点は、ハッセルの大きな特徴の一つであり、
他のカメラと比べて、撮影の自由度が高い優秀なシステムです。








マガジンによる撮影枚数とフォーマットの違い


マガジンは撮影できる枚数によって、種類分けができます。
同時に撮影できるフォーマットが変わってきます。


12マガジン 
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120フィルムを使って、「6 x 6」フォーマットを12枚撮影できます。

*一番スタンダードなマガジンです。








16マガジン 
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120フィルムを使って、「6 x 4.5」フォーマットを16枚撮影できます。

*使用する際は、スクリーンマスクか方眼マットが必要になります。 
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16-Sマガジン
IMG_0125(*イメージです)
120フィルムを使って、「4 x 4」フォーマットを16枚撮影できます。

*使用する際は、スクリーンマスクか方眼マットが必要になります。 
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24マガジン 
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220フィルムを使って、「6 x 6」フォーマットを24枚撮影できます。
120フィルムを使って、「6 x 6」フォーマットを12枚撮影できます。

*120と220のどちらのフィルムも使えて非常に便利ですが、120フィルム使用時はコマ間が広くなるため、
フィルムによっては最後の1コマが写り切らずに見切れることがあります。








32マガジン 
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220フィルムを使って、「6 x 4.5」フォーマットを32枚撮影できます。
120フィルムを使って、「6 x 4.5」フォーマットを16枚撮影できます。

*非常にレアなマガジンです。16マガジンの220フィルム対応版です。
やはり使用に際して、スクリーンマスクか方眼マットが必要です。
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マガジンの種類


「旧式」

旧式のマガジンは
「巻き上げがノブ式」になっていることと、
「1出しを目で見てセットする」ことが特徴です。
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(巻き上げノブ)                (1出しの様子)


撮れる枚数に応じて、頭に「C」を付けて呼ばれます。
「C12」「C16」「C16-S」などのマガジンがあります。









「新式」

500CMの時代から、
「巻き上げがクランク式」になり、「1出しはクランクが止まる所まで回す」方式になりました。
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以降、このスタイルが踏襲されます。

時代によって内部のスプールフォルダーの形状が変わったり、
スライドキーパーが装備されたりしますが、使い方は変わりません。
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(前期→跳ね上げ式)      (中期以降→シーソー式)    (後期→スライドキーパー標準装備)

撮れる枚数に応じて、頭に「A」を付けて呼ばれます。
「A12」「A16」「A16-S」「A24」「A32」などがあります。








ハッセルを手にして最初の頃に欲しくなるアクセサリーの一つがマガジンです。

撮影の幅と夢がふくらむ交換マガジン。選ぶ時の参考にして下さい。

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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 焦点距離による画角の違い

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カールツァイスの交換レンズが使える。


これはハッセルブラッドの魅力を語る時に、
決して忘れることのできない、とても大切なポイントです。


高品質のツァイスレンズを、
大きな「6 x 6」中判フォーマットで存分に楽しむことができるというのは、
それだけでとてもワクワクするものです。


コントラスト・色再現に重点をおいているツァイスのレンズは、
他のどのカメラとも、違った描写力を持っています。


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(撮影者:シゲ)


微妙な色のトーンが、つぶれることなくそれぞれにしっかりと再現され、
被写体の輪郭線も、きっちりとシャープかつ繊細に描写されるので、
あの独特な「立体感」と「空気感」を写し込んだような写真が生まれるのです。


「白は白」「黒は黒」「光は光」として写しとった写真。
これはまさしくハッセルならではの描写です。


これを心ゆくまで楽しむことがハッセルユーザーの愉悦ですが、
次第に「他のレンズで撮ったらどうなるんだろう?」
そういう欲と興味が湧いてくるものです。

そういった時にどの焦点距離のレンズを選んだらいいか、
これがなかなか決まらないものです。


ここに「40mm ~ 180mm」レンズ別、
焦点距離の比較写真があります。

同じ場所から撮影した時に、写る範囲の違いが分かるようになっています。

*全て被写体から1.5mの距離で、F4(構造上120mmのみF5.6)の絞り設定、
被写体の鼻先を画面中央に位置にして撮っています。

ハッセルのレンズの焦点距離を35mmフィルムカメラ換算する時は、x0.55をして計算します。
例えば80mmレンズは35mmフィルムカメラで考えると、44mm相当のレンズになります。


40














C40mmレンズ
(35mmカメラ換算:22mmレンズ)





50















CF50mmレンズ
(35mmカメラ換算:28mmレンズ)





60















CF60mmレンズ
(35mmカメラ換算:33mmレンズ)






80















CF80mmレンズ
(35mmカメラ換算:44mmレンズ)







100















CF100mmレンズ
(35mmカメラ換算:55mmレンズ)







120















C120mm non T*レンズ
(35mmカメラ換算:65mmレンズ)







150















CF150mmレンズ
(35mmカメラ換算:82mmレンズ)








180
















CF180mmレンズ
(35mmカメラ換算:98mmレンズ)









「スナップ写真を撮りたいから広角レンズが良いな」とか
「50mがいわゆるスナップ用レンズなのね」とか
「人を撮りたいから、やっぱり望遠レンズが欲しい」とか
「150mmレンズはポートレイトにちょうどいい画角なんだ」とか

「広角系は硬調ね」とか
「望遠系は柔らかいのね」とか

「100mmの写りやばくない?」とか
「やっぱりnon T*ってやわらけ〜」とか

何かしらの参考になれば、これ幸いです。




このようにして、
自分が好きな画角や、好きな描写や、撮りたいイメージに合わせてレンズを選ぶことは、
とても悩ましくもあり、と同時にとても楽しいものでもあります。


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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 接写アイテム「プロクサー」と「エクステンションチューブ」

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もうちょっと接写できたなら・・・

これはハッセルブラッドで撮影したことのある人なら一度は感じたことがあるはず。

標準の80mmプラナーの最短撮影距離は90cmです。
花や小物を撮るときは、どうしても小さく写ってしまいちょっと物足りなく感じることがあります。


あとちょっと・・・あと一歩・・・被写体に寄れたら・・・

そんな「あとちょっと・・・」をかなえてくれるアイテムが、こちら。

テレテッテッテテーーーン♪
「プロクサー!」
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効果の違いで3種類用意されています。
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[0.5m→効果:強] [1m→効果:中] [2m→効果:弱]

なんなら全部重ね付けもできます。

[全部付け→最強]






プロクサーの比較写真を撮ったので、効果のほどを見てみましょう。


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プラナー80mm/プロクサー無し



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プラナー80mm/プロクサー2m










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プラナー80mm/プロクサー1m








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プラナー80mm/プロクサー0.5m




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プラナー80mm/プロクサー全部付け



















プロクサーの使い方は簡単で、
接写したい時にレンズの先へ取り付けるだけ。

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Cレンズは「B50」「B57」というサイズのものを使います。
(B57とB50は表記が違うだけで、同じものです)
色は銀と黒があります。
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CFレンズは「B60」「B67」というサイズのものを使います。
(B67とB60は表記が違うだけで、同じものです)
色は黒のみです。
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ちなみに同じ接写用のアイテムで、エクステンションチューブというものがあります。
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こちらも効果の違うものが4つ用意されています。
レンズとボディの間に取り付けるので、着脱の際は注意が必要です。
ボディを必ず巻き上げた状態にして、レンズやチューブのノブ位置も要確認です。


まずボディにエクステンションチューブを付けて、
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そこにレンズを取り付けます。
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接写効果はプロクサーよりも大きいですが、
着脱の手間と荷物がかさむので好みの分かれどころです。






唯一とも言える弱点の接写ができないという点を、
こんな簡単に克服してくれるプロクサーという純正アイテム。

そんなものが用意されているなんて、
またハッセルのことが好きになってしまいます。

明日はソフターというアイテムを紹介します。

(タドコロ)



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〜ハッセルブラッドに恋をした〜  ふわっと「ソフター」

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優しく撮りたい


その柔らかい描写から「人を撮りたくなる」と言われるハッセルブラッドですが、


もっとフワッとして、どこか儚げで、それでいて優しげで、なんだか夢見心地のような・・・


そんな写真が好き。
そんな写真を撮りたい。

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そんな人には、プロクサーと同じ様にレンズの先に取り付けるだけで、
「フワッと儚げ優しく夢見心地」に写る効果の得られるアイテムもあります。


それはこちら!


テレテッテッテテーーーン♫
「ソフター!」
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これもやはりプロクサー同様、効果の違いで3種類の強さが用意されています。
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[I→効果:弱] [II→効果:中] [III→効果:強]



効果の違いはこちら。

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プラナー80mm/ソフターなし




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プラナー80mm/ソフター I




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プラナー80mm/ソフター II





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プラナー80mm/ソフター III









プロクサーの時ほど明確な違いが出ないので、効果の差が分かりづらいかもしれませんが・・・
I → III の順番で、にじんだ感じが少しずつ強くなっていきます。






ちなみにプロクサーとソフターの組み合わせて、
こんな感じの写真も撮れます。

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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 まだ見ぬハッセルブラッドの機能と使用時の注意点

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連載
『ハッセルブラッドに恋をした』
残すところあと2回となりました。


まだまだ書きたいようなアイテムもあるのですが、
紹介しきれないので追々いずれ紹介していきたいと思います。


今日は、お手入れのための分解方法や使用時の注意点など、
今まであまり説明したことのない、ちょっとしたお話をします。

よかったら参考にして下さい。







あともう一つ。

こちらは裏技というほどではありませんが、あまり知られていない使い方です。
覚えるとけっこう便利な機能です。




 


さて、明日はいよいよ最終回。
スペシャルゲストに登場してもらいます。
お楽しみに。



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〜ハッセルブラッドに恋をした〜最終回。 職人さんに恋をしそう

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連載
『ハッセルブラッドに恋をした』
今日でついに最終回となりました。


商品のことはその気になればいつでも書けますが
こういう企画でもない限りなかなか実現できないことをやろうと思います。


最終回の今日は、スペシャルゲストへの取材記事です。


伺った先は、
うちのお店がハッセルブラッドの修理をお願いしている職人さん、
ワタナベカメラサービスの初見さんです。


普段なかなか伺うことのできないちょっと突っ込んだお話。
ワタクシも興味津々でお話をお伺いしてきました。

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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


そもそもなぜカメラ修理の世界へ?


この問いに、初見さんは少し間をおいて
「貫井(ぬくい)って知ってる?」
という質問を僕に投げかけてきました。


貫井さんという方は知る人ぞ知るカメラ修理の名人で、
貫井さんに弟子入りをして技術を磨いた方も多くいらしたそうです。
初見さんも親戚の縁で、貫井さんの門を叩くことに。


「最初はリコーフレックスとかも修理してんたんだよ」


これはちょっと意外でした。
最初はハッセル専門という訳ではなかったのですね。


「そのうち、シュリロと共同通信社の担当になってさ」


今でもシュリロ貿易はハッセルとリンホフの代理店ですが、
当時は他にエギザクタなども取り扱っていたそうです。


「だからエギザクタの修理が入ると『初見くん得意だからこれをやりなさい』なんて言われて、たくさん直したよ」


シュリロからのハッセル・リンホフ・エギザクタの修理、共同通信社の報道カメラの修理をこなし、
修理の経験を積んでいったそうです。

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シュリロ入社


「東京オリンピックの年に、シュリロに入ってさ」


?修理部門として入社したということですか?


「いや、営業でね。広い世界を見たくてさ」


なんでも当時のシュリロ貿易は
ペンは「パーカー」、時計は「IWC」、靴は「・・・」忘れてしまったそうですが(笑
カメラは「リンホフ」「ハッセル」と、各方面の世界の一流品を扱っていたそうです。


「扱わないのは棺桶だけ、なんて言っててさ」


初見さんがシュリロで営業を始めた最初の年は「リンホフ」「ハッセル」はほとんど売れなかったそうです。


「高過ぎたんだろうね」


1964年当時、大判カメラのリンホフが30万円、中判カメラのハッセルが25万円。
高卒初任給が1万5千円くらい。大卒で2万円くらい。


丸1年分の給料を、全く手をつけずに貯めても買えない代物。
それがハッセルブラッドだったそうです。


「でも次の年から急に売れてさ」


オリンピックによる特需もあり、時代が変わったのでしょうか。


「ほとんどのスポンサーが『国産の中判カメラじゃダメだ。ハッセルを持ってるカメラマンにしろ』って言ってさ」


シュリロも業績が好調で、本国ハッセルブラッド社を見学する社員旅行をしたそうです。
その時、現地に行った初見さんはハッセルのリペアルームが気になって、そこばかり見ていたそうです。


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再び修理の道へ


「結局3年で辞めちゃったね。え?だって営業は誰だってできるじゃない」


そして、貫井さんの元で技術を磨いた渡邊さんが独立して興した修理会社
「ワタナベカメラサービス」に入社。


それから約10年後


1978年に本国のハッセルブラッド社で「ディプロム資格」を取りました。
ディプロム資格取得者は本国でも数少ない難しい資格であり、日本人では初見さんが唯一の存在です。


初見さんは、使用者の立場に立って修理をしてくれる、ありがたいお方です。


ダメなところはダメ「ここまでの修理が必要」
逆に修理する必要のない時は「ここはまだやらなくていいよ」


腕の確かさだけなく、そういう正直なところも初見さんの魅力でしょう。
お話ししていると気さくで暖かな人柄に、自然と安心感と信頼感を覚えます。


腕と人望で、多くのカメラショップやプロカメラマンが信頼を寄せる修理職人、
そんな「マイスター」が初見さんなのです。

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初見さんに質問をしてみました。



・OHなどは定期的にやった方がいいですか?

「調子が悪くなったり、気になるところがあったら悪いところを修理すればいい。
『何年に一度』って言って、定期的に無駄な修理をする必要はないよ」



・僕らが使う上で、注意することってありますか?

「レンズを外す時に、うっかりシャッターボタン押しちゃう人がいるから、気を付けて(笑)」



・どういった修理が一番多いですか?

「シャッターを半押しすると動きが止まっちゃうんだけど、ほとんどそれだね。8割方、それが原因」



・それはどういう理由ですか?

「写真撮る時にシャッターをズボっていっぺんに押さないで、シャッターをそろーって押すでしょ?
無意識でも半押しみたいにカチャカチャて。
そうすると内部のギアのね、かみ合いが少しずつずれていっちゃうんだよ。
で、シャッターボタンを押すと中途半端なところでギアが止まっちゃう」



・つまりシャッターを切る時は潔く押せと?

「そう。パッと押して、パッと離す。そうすればそんなに壊れないよ」



・他にはどんなものがありますか?

「うーん。あとは油かな。粘っちゃったり、逆に抜けちゃったり。それは古い油を流してあげないとダメだね」



・シャッターを巻き上げた方がいい説と、巻き上げない方がいい説がありますが、職人さんから見てどうですか?

「巻き上げておけばいいよ。2 ~ 3年シャッター切らないっていうなら別だけど」



・500Cの時代は作りが頑丈だと聞きますが、それについてはどうですか?

「あー、頑丈だね。スウェーデン鋼ってやつ?ヤスリが歯が立たないようなのもあるくらい(笑)」



・ちなみに初見さんの愛機って何ですか?

「500CMを2台使ってるよ。80mmと、・・・150mm・・・だったかな?」
「あと、CANONのレンジファインダーに19mm付けたやつと、PENワイド」



・最近の修理事情ってどうですか?

「若い子が増えたね。とにかくハッセルも安くなったからね」



・実際に当時営業されていた初見さんがおっしゃると説得力が違いますね(笑)
ありがとうございました。


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*半押しがダメな理由を図に書いて説明してくれる初見さん。







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普段直接関わることの少ない修理職人さんですが、このような機会に
少しだけでも人柄を知ることができると、ますます安心できませんか?


初見さん。
これからもハッセルユーザーのサポートを、よろしくお願いします。

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これにて連載『ハッセルブラッドに恋をした』は終わりになりますが、
面白い記事が書けそうになったら、またひょっこり登場するかもしれません。


その時をお楽しみに。


長期連載、お付き合いいただきありがとうございました。


(タドコロ)


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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 スクリーンマット 

こんばんは、タドコロです。
あのコーナーが番外編で一夜限りの復活です。

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日程スケジュールの関係上、言及することができなかった
「スクリーンマットの違い」について、今日はご紹介します。





連載をご覧になって頂いた方は、
500CM以降のボディはスクリーンマットを簡単に交換できる
ことはすでにご承知かと思います。


では、交換できるマットにはどんなものがあるのか?


まず、スクリーンマットは明るさ(見え方)によって3種類に分類することができます。



「ノーマルスクリーン」
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ノーマルスクリーンは3種類の中では最も暗いマットです。
しかし実際にピントを合わせる時に、スッと浮かび上がってくるピントの山がつかみやすいと言われます。



「アキュートマット」
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アキュートマットは3種類の中で最も明るいマットです。
平面性も高く全体がとてもクリアに見えるのですが、その分ピントの山がつかみにくいという声もあります。



「アキュートマットD」
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アキュートマットDは、明るさを保ちつつ立体感も表現するマットです。
明るくピントの山がつかみやすいので、ノーマルマットとアキュートマットの良さを併せもっています。





ノーマル・アキュート・アキュートDは明るさ(見え方)の違いですが、
それぞれのマットに「ピント合わせの方法」「方眼目盛りの有り無し」など、
撮影時にあると便利な機能がついたものがいくつか存在します。





“プレーン”
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マット面で被写体がきれいに見えているか、ボケているかを目で判断して合わせます。
一番シンプルなタイプです。
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“スプリットイメージ”
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画面中央のサークル内の画像が上下に分かれていて、ピントを回すとサークル内の画像が横にずれます。
被写体がサークル内でズレのないようにピント合わせをします。
精密なピント合わせがしやすいタイプです。
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“セントラルグリッド”(マイクロスプリット)
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画面中央のサークル内の画像が、ピントが合っていない時はギザギザのモザイク状に見えます。
サークル内の画像がすっきりきれいに見えるようにピント合わせをします。
素早く手軽にピント合わせが可能なタイプです。
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“チェックドグリッド”(方眼目盛り)
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平行・垂直を確認するためのラインが、縦横に入っています。
水平出しが苦手な方には、ありがたいマットです。
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そして、これらが組み合わさった以下のようなタイプも存在します。



スプリットイメージ/方眼
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セントラルグリッド/スプリットイメージ
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セントラルグリッド/方眼
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あと他にも細かな違いで色々ありますが、特徴的なタイプは以上です。
全てを網羅すると長くなるし大差ないし、面倒なので載せません!(笑)




自分好みのスクリーンを見つけて交換すれば、実用性とウキウキ度がさらにUP!

一見ちょっとした違いですが、ファインダーは撮影者とカメラが最も接するところです。
ちょっとこだわりたいところですね。


ハッセルのアクセサリーページを見る

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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 ノブメーター

こんばんは、タドコロです。
あのコーナーの番外編、やっちゃうよ!

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『ノブメーターのあれやこれや』


ハッセルブラッドの500シリーズには、露出計付きのモデルはありません。

そこで活躍するのが、純正ノブメーター。
ハッセルブラッド専用露出計です。
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今日はそのノブメーターについて、少し。






ハッセルのノブメーターの特徴

ドイツの老舗露出計メーカー『GOSSEN』が作っております。それなりに精度が高いです。

セレン光式なので、電池要らず。煩わしさがありません。

EV値表記式で、ノブメーターで読み取った値をレンズのEV値表記と合わせるだけで、簡単に適正露出で撮影できます。さすが専用品。

その名の通り、巻き上げノブも兼ねているので、単体で持ち歩く必要がありません。実に無駄のない合理的な作り。

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と、ここまではちょっと調べれば、出てくる情報です。
しかし使い方が意外と知られていないようですので、その辺について説明します。





ノブメーターは
『入射光』と『反射光』を、それぞれ読み取ることが可能な、便利アイテムです。




側面に白いシャッター(ディフューザー)があり、ここのポッチを持ち上げながらスライドすると、シャッターが開きます。
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すると中からキラキラした窓が現れます。
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〜〜〜『反射光』〜〜〜

◯ 夜景や逆光等のスポット的な光を演出するのが得意。また手軽です。
X  適正露出を得るためには、被写体の色によって補正が必要。



『反射光』は、ディフューザーを開いた状態で読み取ります。
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撮りたい方向・被写体にキラキラの窓を向け、示した数値を読み取ります。
被写体の色やバランスを見ながら、自分で多少補正して適正露出を割り出します。
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フォクトレンダーのVCメーターや、カメラに内蔵されている露出計の計測方法です。




〜〜〜『入射光』〜〜〜

◯ 露出が被写体の色に左右されないので、補正の必要なく簡単に適正露出を得られる。
X 暗い所を明るく写してしまうため、スポット的な光の演出が苦手。



『入射光』はディフューザーを閉じた状態で読み取ります。
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被写体から撮影するカメラの位置へ、白いシャッター部を向けます。
ここで読み取った数値が適正露出なので、自分で修正をかける必要がありません。


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プロカメラマンが使う単体露出計の多くは、この計測方法です。





『反射光』も『入射光』も、それぞれに良いところがあり、
ノブメーターは状況に応じて使いわけることができます。








このように、便利なノブメーターですが、
「巻き上げはどうしてもクランク式が良い」や「自分の持ってる機種は巻き上げクランクが外れない」
などの理由から、別の場所に取り付ける必要がある場合があります。

そうなった時の便利アイテムがこちら。

ノブメーターアタッチメント
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アタッチメントをフードに取り付けて、そこにノブメーターをセットします。


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もはやここまでしてノブメーターを使う必要がないように思えてきますが、
カメラと一体で持ち歩けるという点ではギリギリ用途の範囲内だと思います。

この仰々しい見た目が好きな人が、あえてこのように使うこともあります。
かく言うワタクシも、その一人ですが。







*ちなみにハッセルのフードには金属フードとプラスチックフードがあり、
プラスチックフードにアタッチメントのレバーを最後まで「ギュッ」と取り付けると割れます。
自然に止まったところで優しく固定をしてあげて下さい。

また、プラスチックフードはアタッチメントを取り付けるための凹み加工がされているタイプと、されていないタイプがあります。
凹み加工がされていないタイプのものには、アタッチメントの取り付けはできません。
ご注意下さい。








あと、こんなキワモノもあります。

ノブメーター用 リストバンド
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腕時計のように、手首に巻き付けて使うアタッチメントです。
まるで時間を確認するかのように露出を確認する、紳士のアイテムです。


露出計だとバレなければ、一見時計を見てるかのように全く違和感のないアイテムですが、
ひとたび露出計だと分かってしまうと、変な人だと思われる可能性が高いので注意が必要です。
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ワタクシも所有しておりますが、いまだに使ったことはありません。


ちなみにこのアイテム、メーカー純正品です。
どのような経緯と必要性で、ハッセルがこれを作ることを決断したのかはワタクシの想像の範囲内では考えが及びません。

が、まぁ、やっぱりこうやって遊びたくなりますね。
そういうアイテムです、たぶん(笑)
21) #3
変身願望の強いあなたに・・・




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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 プリスムファインダー

こんばんは、タドコロです。
あのコーナーの番外編、やっちゃうよ!

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『プリズムファインダー』


ハッセルブラッドの特徴の一つに、
「ウエストレベルファインダーである」
ことが挙げられますが、時にはアイレベルで構えたくなる時があります。



・たまにはハイアングルでも撮ってみたい
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上が左で、右が下で、傾きが・・・あれ?・・・あれ?・・・え?



・左右逆像がどうしてもムリです
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ん?画面から消えたよ。あれ?そっち?



・三脚を立てて撮影したい
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ちょっと待ってて。もう少しで見えるから。




そんな時にはプリズムファインダーを装着しましょう!

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プリズムファインダーを取り付けると、
いわゆる普通の一眼レフと同じようなファインダーになります。

鏡をのぞいてるような左右逆像ではなく、
左を向いたら左、右を向いたら右。という当たり前の見え方になります。

プリズムファインダーはのぞく角度から、「45度」と「90度」に分けられます。




[45度ファインダー]

手持ちの場合、胸の位置にカメラが納まります。
構えると自然と脇がしまり、ホールドしやすくなります。
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そのため、望遠や広角の重たいレンズ装着時のバランスが取りやすくなったりもします。
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[90度ファインダー]

手持ちの場合、顔の前にカメラがくることになります。
普通の一眼レフに近い高さとアングルが得られます。
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また、6x4.5用の16マガジン装着時、縦位置の撮影をする時にも便利です。
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[プリズムメーター]

プリズムファインダーの中には露出計が内蔵されているものがあります。
45°・90°どちらにも存在します。
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指針式やLED式など、露出計の表記の仕方もそれぞれです。
*写真は指針式のファインダー
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ハッセルブラッドのアクセサリーページはこちらから。



[ポラパック]

プリズムファインダーの形状によって、ポラパックの選び方も変わってきます。

ポラパックは取り付ける位置によって、ポラパックを本体に装着した時に
上がはみ出すか、下がはみ出すかが変わります。
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下にはみ出すものは何でも取り付けられますが、
上がはみ出すタイプはプリズムファインダーの形状によっては、付けられないものも存在します。


おしりの部分にすき間があるタイプは、どちらでも装着できます。
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おしりがさがってるタイプは、下にはみ出すポラパックしか付きません。
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ハッセルのファインダー交換はいたって簡単です(過去の記事を参考にして下さい)
一つ持っておけば状況に応じて、ウエストレベルファインダーと使い分けられて、便利です。

選択肢が増えることは、余裕を持つことでもあります。
大人のカメラの、大人のアイテムとして、嗜んでみてはいかがでしょうか?


三脚だってこんなに優雅に!
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〜ハッセルブラッドに恋をした〜 フォーカルプレーン

こんばんは、タドコロです。
あのコーナーの番外編、やっちゃうよ!

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『フォーカルプレーンの甘い罠』


一般にハッセルブラッドと言えば大前提として、
500Cや500C/M、503CXなどの500シリーズを指す場合がほとんどです。

500シリーズはレンズシャッター式カメラで、
シャッター幕や調速機構がレンズ内部に収納されております。

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ということは言ってみれば、500シリーズのボディはただの「箱」なんです。
ものすごく噛み砕いて乱暴に言ってしまうと、ですが。






一方で、フォーカルプレーンシャッターのハッセルが存在します。
2000/200シリーズと呼ばれるカメラ達です。

フォーカルプレーン機は、レンズではなくボディ本体にシャッター幕や調速機構が収納されています。
レンズ側にシャッターは必要ありません。
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35mmフィルムなどの一般的な一眼レフと同じ仕組み、と言えば伝わりやすいでしょうか。









2000/200シリーズ(フォーカルプレーン)の大きな魅力の一つは、
専用の「Fレンズ」群にあると言えます。

レンズにシャッターを組み込む必要が無い分、
スペースを有効に使えることから、性能が高いレンズが多いことが特徴です。

例えば、おなじみプラナー80mm
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左)CFレンズは最短撮影距離が90cm   右)Fレンズは最短撮影距離が60cm


他にも500シリーズの、CレンズやCFレンズなどと同じ、
50mmディスタゴン・150mmゾナーがラインナップされていますが、
・50mmディスタゴンは最短撮影可能距離が短かく、開放F値が明るい
・150mmゾナーは開放F値が明るい
と、Fレンズは500Cシリーズのレンズの一歩上をいってる感じです。









その、魅惑のFレンズ群の中でもひと際輝くのが
「プラナー 110mm F2」 
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ハッセルブラッド中、最高に明るいレンズです。
中判の全レンズの中でもトップクラスの明るさです。


「6x6のフォーマットでF2」という条件の被写界深度の浅さは特筆もので、
このレンズで撮った写真の立体感を見た時は、得も言われぬ感動を覚えたものです。

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ハッセル使いなら一度は手に入れてみたい、と言われる憧れのレンズです。

フォーカルプレーンを手に入れたから欲しくなってしまうのか、
これを使いたいがためにフォーカルプレーンに手を出してしまうのか。

それは誰にも分かりません・・・









フォーカルプレーンは実用面においても、大きなメリットがあります。
それは「シャッタースピードが速い」ことです。

レンズシャッターは機構上、1/500が最高速の限界となりますが、
フォーカルプレーンは、機種にもよりますが最速1/2000というシャッタースピードが使えます。

シャッタースピードが1/500から1/2000まで2段階速くなるということは、
その分、絞りを2段階開放にして撮影することができます。

例えば、晴天時にISO100のフィルムを使って撮影したとしましょう。
この時のEV値は14くらいです。

この条件下で、できるだけシャッターを速くして開放で撮ろうとした場合、
レンズシャッターは「1/500 の F5.6」が目一杯ですが、
フォーカルプレーンシャッターなら「1/2000 の F2.8」で撮れるようになるわけです。
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晴天時でも絞り開放にして、ボケ味の大きい写真を楽しめる。
それもフォーカルプレーンの大きな魅力です。








ちなみにフォーカルプレーン機は、専用のFレンズだけでなく、
旧来のCレンズやCFレンズ・CFEレンズを使えます。

CFレンズのFって何だろう?と思ったことのある方、いませんか?
「F」はフォーカルプレーンにも対応してますよ。の意味です。
フォーカルプレーンシャッターを使用する時は「F」ポジションに設定します。
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Cレンズを使う時はカメラボディ側の設定を「C」にします。
レンズシャッターを活かした撮影方法になるので、いつもの操作方法と同じになります。
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(Cポジションのない機種でも、ボディの設定をBにすることで対応できます)


Fレンズを持っていなくても、500シリーズのサブ機として使うことも可能なのです。
(マガジンも共有です)






ワタクシの場合。

2000FCを見つける→興味本位で、とりあえず買ってみる→Fレンズは持っていないので、CFレンズを装着して使う→シャッター速いので、開放で撮れる→2000FCが好きになる→こいつをもっと活かそうと考える→110mm F2を手に入れる

こういう経路を辿り、いまやすっかりメイン機として活躍してくれています。
だってこれ1台あれば、どんなレンズでも使えるんですもん。
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あと、多重露光が簡単にできる切替スイッチが付いていたり、
503CWのように長いミラーを使っているので、望遠レンズを付けてもミラー切れの心配がなかったり、
いろいろとメリットがあるんです。



と、このようにとても魅力的なフォーカルプレーンですが、
修理が必要になった時には、修理費が購入金額を上回ったり、修理不可の場合もあるので、
その辺の事情を汲める方にのみ、お勧めするモデルです。

そのリスクをも超越するくらいの魅力は持っているので、
ぜひみなさんにも楽しんでいただきたいのですが・・・








ハッセルブラッドの最初のカメラである1600F/1000Fはフォーカルプレーン機でしたが、
1957年に500Cの発売とともに生産が中止され、フォーカルプレーン機はしばらく生産されていませんでした。
そして20年間の沈黙を破り、1977年に満を持して登場したのが2000FCというフォーカルプレーン機。
その後はレンズシャッター500シリーズと共に、ハッセルの主力ラインとなりました。

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500シリーズとは似て非なる、もう一つのハッセルブラッド、
フォーカルプレーン機の魅力を堪能してみてください。




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